BY ミーモ · 2017年4月7日
ウブドは芸術の村。至る所にアートギャラリーがありますが、私のお気に入りギャラリーはビスマ通りにある「オウルハウス」。日本でも和みのフクロウ画家で知られるワヤン・シーラ氏のギャラリー兼アトリエです。普通に考えるギャラリーのイメージとはかなり異なり、シーラ氏が自ら育てる野菜やお花がいっぱいの緑豊かな庭、小さな小屋が雑貨スペースの「ホウホウ」など、この敷地自体が優しさに満ちあふれた、まさにシーラ・ワールドの「オウルハウス」なのです。
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調査依頼その㊱ フクロウの絵画はどこで描かれているのですか?
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↓ビスマ通りにあるこの看板が目印です。
↓田んぼの中の細い一本道を進みます。のどかな雰囲気ですね〜。
↓こちらがオウルハウスの入口です。フクロウの飾りがいっぱい!
↓オウルハウスの中です。シーラ氏のアトリエでもありますが、アポなしでふらっと立ち寄るのももちろん大丈夫です。日本語の堪能なシーラ氏が笑顔で出迎えてくれます!私がシーラ氏と初めて会ったのはもう10年以上も前。初めてお目にかかった印象は「なんて目の澄んだ人なんだろう。まるで仙人さまみたい…」でした。純粋で素朴な人柄がそのまま表れていました。
↓こちらがそのご本人のシーラ氏です。アートギャラリーですが、アトリエでもありますので、制作しているところを見学できることも。
こちらがギャラリースペース。オウルハウスがスタートしてから、なんと今年で20周年を迎えるそうです。原画はもちろん、お手頃価格のジクレー作品がたくさん飾られています。
↓バリ伝統の技法を用いたこちらの細密画はもちろんシーラ氏の作品。シーラ氏はこの技法をベースにフクロウたちを描いています。
↓シーラ氏が初めてカンバスに描いたフクロウの絵。この絵からオウルハウスが始まりました。なんだか感慨深いですね〜。
シーラ氏の描くフクロウは、その時々の思いを込めて描かれたものが殆ど。何枚かそのエピソードを紹介しますね。
↓SAKURA2011
シーラ氏は何枚かサクラをモチーフにした絵を描いていますが、こちらは東北の大震災の直後に描かれた一枚。「日本の人はサクラを見るときっと元気になるよね」と、復興への願いを込めて、今までのサクラの作品よりも明るい色彩で描かれました。完成までに約3ヶ月を要したそうです。
↓ミモザ
3月に開催した日本での個展で、お客様からお祝いに頂いたミモザの花。日本で初めてミモザを見たシーラ氏は「描いてみたい」と思いながら、なかなか絵のモチーフにできそうな大きな木に出会えませんでした。しかし遂に情報を得て、荻窪の個人宅にあったミモザの大木に巡り会えました。このミモザがご縁で来日時には今もそのお宅にご挨拶に伺っているのだとか。
↓祈り
シーラ氏のお祖父さんへの祈りを込めた絵。シーラ氏の祖父であり有名な画家であるワヤン・バルワ氏から紫色の花の苗をもらって庭で育て「もうすぐ咲くね」と喜んでいたところ、その祖父が病気で突然の他界。それまで深い森の中の作品が多かったシーラ氏が、明るく穏やかになるようにと、花を描くようになったきっかけとなった一枚だそうです。
↓owl 101
制作時間に6ヶ月を費やした大作。最初は100羽だったのが、知り合いの人から「100羽よりも101羽の方が続く感じでいいのでは?」とアドバイスを受け、101羽に。でも絵のフクロウは増やせなかったので、フレームにフクロウを1羽彫ったそうです。
↓シーラ氏は絵本の挿絵も描いています。フクロウが案内する優しい物語の絵本は2冊。ほのぼのと心温まる物語と挿絵です。もちろん購入可。「Kata-Kata」Rp.150,000 「Pelan-Pelan」Rp.130,000
↓バンブーペーパーを使った丁寧な装丁のノートは、もちろんシーラ氏の絵がカバー。Rp.70,000
↓130X130の小さなジクレー作品は、どこにでも飾りやすいサイズ。お手頃価格なのもうれしいですね♪ Rp.650,000
続いてはこだわりの雑貨「hou hou」をご紹介します。
お店の面積は3X3mくらいでしょうか?このこぢんまりさ、なんだか落ち着きます。シーラマジックでしょうか?(笑)
商品はオリジナルです。バラエティ的にはそれほどないのですが、一点一点こだわって作られたものばかり!
↓アタバッグ Rp.380,000〜。丁寧に編まれたアタのバッグに、伝統的な文様をアレンジした草木染めのバティックを内布に使っている贅沢なバッグ。
↓コールドプレス製法のココナッツハンドメイドソープ Rp.38,000は、ハーブ、フランジパ二、竹炭の3種類。ハーブはオウルハウスで育った自家製ハーブを使用しています。使うのが勿体ない可愛いフクロウ型のソープはRp.15,000(小)、Rp.25,000(大)。
↓リサイクルビーズのアクセサリー。ブレスレットRp.60,000〜、ネックレスRp.90,000〜。リサイクルビーズはガラスや陶器の壊れたものを溶かしてビーズにしたもの。普通のガラスビーズに比べ強度があり、色も渋めなのが特徴です。
バリで流行っているルドラクシャという木の実を使ったスピリチュアルアクセもあり。フクロウのパーツも付いています。
↓フクロウがモチーフのオリジナルガムランボール Rp.250,000。シャラシャラと美しい音色を奏でます。
↓伝統的なバティック柄であるスカルジャガットとカウォンを基にデザインされた草木染めのスカーフ Rp.250,000。
他にもフクロウのオリジナル彫刻やガラス製品なども!こぢんまりとしていながら、吟味された雑貨ばかりなので、見応えがあります。
ここは、昔ながらのウブドののんびりとした空気が流れていて、自然に気持ちが和んでいく感じがします。意気込んでギャラリーに行くというより、久しく会っていないお友達に会いに行くような感覚で気軽に訪れてみてくださいね。きっと他では得られない素敵な時間が過ごせると思いますよ。
オウルハウス(owlhouse)
Jl.Bisma, Ubud, Bali
Open : 10:00 ~ 17:00(バリヒンドゥー教の祭日のみ休み)
Tel:62-361-977649 mobile:081-856-6861
email:owlhouse@indo.net.id