BY hisss · 2016年7月25日
2016年、新しいツアーが開始されました、その名も“新世界遺産ツアー テイルタエンプル&バトゥール”。
2012年にバリ島の「バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナ哲学に基づくスバック灌漑システム」が
世界遺産として登録されましたが、このバリ島で初の世界遺産に登録された観光ポイントを巡るツアーです。
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調査依頼その⑤ 新世界遺産ツアー テイルタエンプル&バトゥール ってどんなツアー?
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バリ島伝統のスバックという水利灌漑システムが世界遺産となったのですが、この “トリヒタカラナ” というバリ・ヒンドゥー教哲学(神と人と自然の調和)を表現した「スバック」によって維持されている19,500ヘクタールに及ぶ5つの棚田地域にある、
・バトゥ-ル湖
・ウルン・ダヌ・バトゥ-ル寺院
・ペクリサン川流域のスバック(棚田)の景観
・バトゥカウ山保護地区スバック(棚田)の景観(タバナンのジャティルイ等)
・タマン・アユン寺院
が世界遺産に含まれています。
「スバック」とは、水路や柵で寺院に集められた水を平等に農耕者に分け合う水利システムで、9世紀頃から始まりました。神がもたらす自然の恵み受け取り、そこからお供え物を作り、神に捧げ祈り調和する。
この「スバック」の民主的で平等な農耕手法は、今も多くの実りをバリの稲作農家の人々にもたらしています。
それでは、早速どんなツアーなのかご紹介します。
ガイドがホテルにお迎えにあがり、ツアーへ出発。
本日のガイドは、日本語ガイド歴14年、タバナン出身のクマラです。
1998年からオフィスでお客様のオプショナルツアーの手配を受けたり等カスタマーサービスの仕事をした後、
2002年日本語ガイドとなりました。
見た目は真面目そうですが42歳。数いるガイドの中でもとても面白いので、観光ポイントについて、バリについて、個人的な話でも何でも聞いてみて下さいね。
最初の観光ポイント、11世紀頃に作られたと言われるバリ最大の岩窟遺跡、●グヌンカウイ に到着。
ワルマデワ王朝第6代アナッ・ウンス王家のお墓とお寺です。
入口で更紗と腰巻を借ります。長ズボンだったので腰巻だけでOKでした。
こんな石造りなので、歩きやすい靴がおススメです。
ヤシの木と緑のライスフィールドを見渡しながら、“約300段ある階段“、にドキドキしながら歩き始めました。
行きは下りです。
すると、涼し気な渓谷が見えてきて…
左を振り向くと山肌の壁に彫られた約7m程のお墓が4つ現れました。
これは4人の王妃のお墓。
高くて下から見上げる感じで迫力があります。
バリにもこんな遺跡が残されていたとは驚き…。
そして、この川が世界遺産に含まれる、ペクリサン川。
巨大な岩の間を勢いよく清流が流れていて、毎日どぶ川を見ながら通勤していることもあり、バリにもこんな綺麗な川があったのだとまた驚き…。
橋を渡ると今度は王家のお墓。5つ並んでいます。
一体この高さの遺跡をどうやって作ったのでしょう。
山の谷間の閉ざされた静寂な空間、お墓の雰囲気漂う遺跡を目の前に物思いにふけります。
と、その隣にはお寺があり、
所々にある壁の穴で、瞑想を行っていたらしいです。
かつては多くの仏教徒が住んでいた修行庵。
帰りは上りの階段です。久々に息切れしてしまい、、途中で休憩。
しかしながらガイドは慣れたもので民族衣装にサンダルでスタスタ歩いていました。
世界遺産となった、ペクリサン川周辺に広がる景色に癒されつつ、休み休みゆっくり戻りましょう。
遺跡の余韻に浸りながら…次の、10-14世紀に建てられたという聖なる泉の湧く寺院、●ティルタエンプル へ。
聖水はバリ・ヒンドゥー教の祈りに欠かせません。
伝説では魔王マヤダナワに対抗するため、インドラ神が大地を杖で叩き、不老不死の水”アムルタ”を湧き出させた場所、とも言われています。
バリの人々は、入口にある大きな菩提樹にお祈りをしてから…
聖水の流れ出るエリアで身を清め、聖水をもらいます。
右から2番目の聖水は誰も水浴びをしていませんでしたが、ここはお葬式を終えた人が身を清め、亡くなった方の魂が天国へと行けるようにと祈るところだそうです。
そしてその奥に湧き出る泉が。この水が沐浴場へと流れ出ています。
絶え間なく湧き出る泉は、何とも言えない不思議な色。
さらにその奥の寺院でお坊さんと共に祈ります。
ティルタエンプルからは、かつてのスカルノ元インドネシア大統領時代からの別荘も見えました。
次は、高原の涼しい風が気持ち良いバリの景勝地、●キンタマーニ高原 へ。
レストランの前から見える、標高1,717mのバトゥール山。
この日は雲多しでしたが、黒々とした溶岩や麓のバトゥール湖が良く見えます。
バトゥール湖は、バトゥール山とアバン山に囲まれた火山湖で世界文化遺産に登録された、バリの貴重な水源地。
絶景を前に、昼食は、ナシゴレン、ミーゴレン、サテ(串焼き)…等インドネシア料理のビュッフェです。
レストランを後にし、バトゥール山を右手に見つつ西へと走っていると黒くそびえ立つ割れ門が見えてきて、
「何これ??凄い!!」
と思ったらこちらが、バトゥール湖の守護神デウイ・ウルン・ダヌを祀っている、
世界遺産 ●ウルンダヌ・バトゥール寺院 です。
その昔…バトゥール湖畔の北端ソンガン村にありましたが、1926年のバトゥール山の大噴火により、この地に移されました。バトゥール山の外輪上に建つ聖なる寺院は、空に向かい、天高くそびえたつ姿が美しいスケールの大きな寺院で見応えがあります。
山の透き通った空気とパノラマの絶景に癒された後はウブドへ。
約1時間45分程の自由時間があったので、気になっていた小道、ゴータマ通り(JL.GOTAMA)を散策してみることに。
マイマイツーリストインフォメーション ウブドで少し休憩してから、ラヤウブド通りからゴータマ通りに入ります。
サンバルマタ(Samal Matah)。
素敵です♪この通りで一際モダンでスタイリッシュなレストラン。
Gotama Groove
かわいいバックにひかれます♡オレンジも好きだし♡
Setia
ナチュラルカラーと模様が素敵なお皿やさん。
MELTING WOK WARUNG
以前から行って見たい!と思っていたラオス料理のワルンを発見。
等々…小さく個性的なお店がぎっしりで…裏道散策は楽しく…カメラ片手にキョロキョロしてしまいました。
最後に、ウブドのヤニスレストランにてインドネシア料理のアーリーディナー。
前菜、メイン、デザートの3コースで、メインはアヒル料理かチキン料理か選べます。(写真はチキン)
ディナーでツアーは終了です。
世界遺産だから??どこも見応え十分でいいツアーだった~、というのが感想です。
王家のお墓や修行庵を目の前に、11世紀頃のバリの歴史に想像を膨らませた古代遺跡と世界遺産となったその周辺の美しい景観。
バリヒンドゥー教の人々が、心身を清め、神々へ祈を捧げる不思議で美しい聖水が絶え間なく湧き出る泉。
バリに豊かな恵みをもたらす湖、と湖の女神デウイ・ウルン・ダヌを祀る、天高くそびえ立つ寺院。
外輪山からの眺めも壮大なもので、自然と共存しているバリの人の姿、歴史を感じられた1日に大満足!でした。
この日、寺院でよく見かけたこの看板↑、”NGERANJING” (ングランジン)=バリ語で“入り口”の意味だそうです。
出口には ”MEDAL”(ムダル)。バリ語ってインドネシア語より発音も異なり断然難しいですね。
早めにホテルにもどってゆっくりしたい方は、ディナーなしのスタンダードプランもございます。
(上記の内容は、2016年7月現在のものとなります。予告なく変更となる場合がございますのでご了承下さい。)