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バリの赤ちゃんが初めて経験する大きな通過儀礼 “ウパチャラ3(ティガ)ブラン“

バリの赤ちゃんが初めて経験する大きな通過儀礼 “ウパチャラ3(ティガ)ブラン“

BY ミーモ · 2017年4月22日


バリ島はバリ・ヒンドゥー教の島。華やかで荘厳な宗教儀式が有名ですが、バリ・ヒンドゥー教徒は生まれてから死ぬまで、数々の通過儀礼を行います。赤ちゃんの時に行なうのが、へその緒がとれた時の儀式、生後12日め、生後42日め、そして生後105日めに行う、3ヶ月のお祭り(ウパチャラ ティガブラン)です。

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調査依頼その㊲ バリヒンドゥー教の儀式を知りたい!
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バリのウク暦に基づき、1ヶ月は35日で計算されますので、3ヶ月は105日になります。産後は母子ともにまだ不浄とされ、お寺などの神聖な場所には入ることができませんが、この3ヶ月の儀式が済めばお寺への出入りも晴れて自由になります。また、赤ちゃんはこの日、 別の世界から人間界へ魂が降りてきたとされ、初めて地面に足をつけることが許されるのです。
そんな風にいろいろおめでたい日なので、祝うのも数々ある赤ちゃんの儀式の中で一番盛大なんですよ。

先日、親戚の家でこの3ヶ月のウパチャラがありましたので、サクシ(ウパチャラの証人)としてお祝いに行ってきました!親戚はもちろん、村の人たちも集まってにぎやかです。

↓3ヶ月の儀式を行う前に、まずは儀式を行うエリア内を浄化します。こちらがその「ムプラスチタ」という浄化の儀式。お供えを頭に乗せた人、ティルタ(聖水)を撒く人など、10名くらいで列を作ってエリア内を回ります。

↓次は「ムビアカラ」という、人間を浄化する儀式です。赤ちゃんの両親と赤ちゃんを浄化します。

クラパ ガディンという小さい椰子の実水は聖水として使用。

赤ちゃんも椰子の聖水をおばあちゃんに飲ませてもらいます。私も飲んだことありますが、ほんのり甘くて美味しいです♪

続いて、プンデタ(高僧)よりティルタ(聖水)をかけてもらいます。これで浄化の儀式完了!聖水をガンガンかけられるので、頭と顔がびちゃびちゃに濡れます!

次は「ムゴゴアン」という、 この3ヶ月のウパチャラならではの象徴的な儀式です。 赤ちゃんの両親は神から子供を授かったことを感謝し、赤ちゃんは初めてこの世の人間になるという意味があります。

↓最初にお供え物の前を3回まわります。赤ちゃんが裸ん坊にされているのは、あとで沐浴のまねごとをするため。

↓赤ちゃんのお母さんが持っているバッグのようなものは、クルクゥといい、中にはバナナの花のつぼみが入っているそう。このつぼみは、ジャントゥン ピサン(バナナの心臓)と言われ、血のシンボル。このクルクゥと引き換えに本物の子供を頂きますという意味なんだとか。

↓ダダップという木の枝とさとうきびの幹で作った、小さなはしごのようなもの。これは夫婦を意味し、赤ちゃんがこのはしごを通って、現世にやってくるという意味なんだそうです。ホント一つ一つに意味がちゃんとあるんですねぇ。。。この時初めて地面に足をつけます!

↓はしごの上り下りを3回繰り返した後は、深めの土皿に赤ちゃんを浸します!水が冷たくてビックリしたのか泣いてしまいました(苦笑)。この水の中には赤ちゃんのために金のネックレスやブレスレット、アンクレットなどが入っていて、赤ちゃんの身体を飾ります。一生豊かに暮らせますようにという意味の他に、金には魔除けの力もあるようです。

↓次はプンデタ(高僧)による「ムプティック」。断髪式です。持って生まれてきた髪の毛は、お母さんの産道を通ってきていて不浄とされます。それを清めるための儀式です。断髪式といっても赤ちゃんの頭のてっぺんの髪、左右両サイドの髪の毛を少しずつ切るだけです。赤ちゃん、あくびしてます(笑)。

↓断髪が終わったら、プンデタより清められた証であるアランアランという葉で作ったプラシスタを頭に巻きます。これは赤ちゃんだけでなく、お父さんとお母さんも巻きます。これをムジャヤジャヤというそうです。

↓続いてバレに置かれた3ヶ月のお供えものの前で赤ちゃんを守る神さまであるヒャン クラマにお祈りします。バビグリン(豚の丸焼き)も奉納されていますね。

↓僧侶がお線香をお供え物に立てていくのを待ち中。

↓バレでのお祈りが終わったら、今度は家寺(ムラジャン)で家族共々お祈りです。

↓眠いのか、赤ちゃんがぐずり始めました。

↓おじいちゃんがあやします。

↓そうすると、、、、、寝てしまいました。ちょっと親父な寝顔ですね(笑)。

↓最後はまたバレの前でお祈りします。「ナタブ」といいますが、お線香の煙を身体の方に手で引き寄せます。日本のお寺でも、煙を頭にかかるようにして「頭が良くなりますように」とか祈りますよね。あれと同じ感じです。神さまに家族の健康と家庭円満を祈願します。

↓3ヶ月のウパチャラの最後の儀式なのですが、寝ている赤ちゃんの頬をつっついたりして無理矢理起こしていました。赤ちゃんのヒンドゥー教徒としての最初の試練でしょうか?(苦笑)

↓これで無事3ヶ月のお祭りが終わりました。もう邪魔されることなく、ぐっすり眠れますね(笑)。
赤ちゃん、お疲れさまでした。

↓3ヶ月のウパチャラは終わりましたが、親戚の人たちがプンデタに聖水をもらって身を清める「ムルカッ」が始まりました。みんな並んで順番を待ちます。

写真を撮るのをまた忘れましたが、お手伝いしてくれた人やお祝いにかけつけてくれた人たちのために、ビュッフェスタイルの料理もふるまわれます!サテにトム(肉のバナナの葉包み蒸し)、ウルタン(バリ風ソーセージ)など、バリ伝統のご馳走が並びます!もちろん私もしっかり頂きました(笑)。
ご飯の準備に、お供え物の準備、、、いつもバリの人たちのウパチャラに対するエネルギーのスゴさに感心します。
新米のパパとママ、ウパチャラを仕切るおばあちゃんとおじいちゃん、そして赤ちゃん。皆が3ヶ月のウパチャラを無事に終えて幸せに暮らせますように!



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